椿ノ恋文 小川糸 先月の本

昨年の11月1日の発売と同時に購入しました。
でも、すぐ読めませんでした。もったいなくて…。

読むのがもったいなくて?
欲しいものがようやく手に入ったのに、すぐ使わない。
ちいさい時に、これに似た感覚です…。

読んだのは3カ月後の海が見えるホテルのロビーで、一気読み!
目と鼻から自然と流れ出るものが、大量に…。

何故、海が見えるロビーで目を赤くして、何回も鼻をかみ…。
傍から見ると滑稽に見えていたかもしれません。

本は2回読み!で先月、読み終わりました。

1作目がツバキ文具店、2作目がキラキラ共和国で、椿ノ恋文は3作目になります。
繋がっています。

本の帯に…
「大好きなあなたに会いたい。でも会えない」
「大切なあなたへ伝えたい。でも伝えられない」
そんなあなたの想いを、鎌倉のツバキ文具店の店主 鳩子(通称ポッポちゃん)が、代書させていただきます。

ポッポちゃんの職業は代書屋さんです。
先代は、おばあさんで師匠でもあります。
ちいさい時から「書」に対して厳しく教えてもらいました。

先代が無くなり、厳しくていやだった代書業をすることになりますが…。

依頼主の小さいことから大きな問題まで、手紙を書くことで解決していきます。
退職届の代書という相談は受け付けていません。

依頼主の問題が自分の問題になるまで、筆はとりません。
本人に成り代わることが出来た時点で筆を走らせます。

問題点の内容や気持ちにより、紙の種類、ペンの種類、インクの色まで吟味し、気持ちを込めて相手に伝えるのです。手紙に匂いを付ける時も書体も変えます。
そこまでするのか~

文章もすばらしい!気持ちが入っている。
こんな文章が書ければな~とうっとりしてしまいます。
ニュースレターやブログを書く身として…すごく感心させられます。

本の中の代書部分で感動していますが…。
本の内容もよかった。小川糸さんの文章が自分に合っているのでしょう。

「ライオンのおやつ」や「とわの庭」も!

ずいぶん前、芥川賞を取ったどこかの作品を読んだ時…。
「自分もいける!」と思ったことがはずかしい…。

小川糸さん、すごい。
内容や情景、感情が文章から伝わってきます。
もう、かなわない。だから、もったいなくて読めない…。

小川糸さんが手本としているのが、向田邦子さんということが分かりました。
向田邦子さんの本を読んで情景や感情が分かると…。

そうであれば、読まなくてはと「思い出トランプ」を読み…。

すごい、すごい!
かなわない、かなわない!

私の書くニュースレターやブログの文章は、間違いや、意味が?だったりは、
素人ゆえの「ゆるさ」で、許されるのでしょう…。

内容はダメでも、ポッポちゃんの「伝える」熱量は持たなければいけないと思っています。
文章はダメでも熱量で頑張ろう!

追伸
小川糸さんの新刊「小鳥とリムジン」が発売されました。

読むのがもったいないので、まだ買っていません。

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