これからの住宅セミナー

こんにちは、関です。今週の金曜日に株式会社システック環境研究所・YKKAP株式会社・アキレス株式会社・日本住環境株式会社4社主催のセミナーへ行ってきました。その名も「これからの住宅セミナー」ということで、4社合同で開発したエクセレントハウジングシステムに関する紹介と東京大学大学院准教授の前先生の講話がメインのセミナーでした。短い時間ではありましたが、非常に有意義なものでした。セミナー終盤には、トークセッションがあり、前先生に加えて各メーカーの方が断熱等級についてや全館空調について,それぞれ思うことを話されていて、ラフな感じで面白かったです。

前先生の講話の中で印象に残ったことを2つご紹介します。1つ目は、「2100年に生きる人々に誇れる家をつくる」ということ。2100年なんてあと77年後、我々はこの世にいない人がほとんどでしょう。ただ、家は77年後も残っているかもしれません。77年後に生きる人が、この家は性能が良いんだよ!古いけど、快適なんだ!と誇れる家をつくりましょうとおっしゃっていました。では、誇れる家とはどんな家のことでしょうか。それは、地球に優しい家すなわちエコな家です。今年の猛暑を体験した私たちは、地球温暖化の進行が進んでいることを身に持って感じました。今後、さらに温暖化が進んでいくことは明白です。だからこそ、夏は涼しく・冬は暖かい家の需要は右肩上がりでしょう。電気代も上がっている現代では、快適である上うえに電気代は安いという家のニーズは私が言わなくても高まることは容易に想像がつきます。また、一戸建て住宅だけでなくアパートやマンションもそうしたエコな家にシフトチェンジする必要があるともおっしゃっていました。確かに、物価高で一戸建て住宅を購入できる人はそう多くはありません。そんな時代だからこそ、賃貸住宅にも性能を求めていく必要があると感じました。

2つ目が「どれを採用したから、こんな有名な教授にレクチャーされて作った家だから良いという訳ではなく、その長所・短所を把握し、検討を重ねて丁寧な設計をしましょう」ということ。確かに、全館空調を採用したとか、○○大学の○○教授によるアドバイスをもらってつくりましたという家を見かけることがありますが、果たして設計者は、導入の際に検討を行い、自分の考えを持った上で設計をしたのでしょうか。はたまた教授の言いなり、メーカーの言いなりになっていないでしょうか。この発言には、ハッとさせられた節があります。弊社では、毎週火曜日と金曜日に朝勉と題して、30分程度の勉強会を行っています。そこでは、他の工務店の実例や教授の意見等を目にします。なんとなく、それが良いのだろうと流していた部分がありました。ただ、すべてが正しい訳ではなく、時には地域性や施工性の問題から採用が出来ないことだってあります。ですから、すべてを吸収するのではなく、自分の考えを持ち、その情報を精査する必要があります。これは、インタネットにおける情報収集においてもおなじことが言えますが、情報化社会において、仕事だけでなく私生活においても必要だなと感じました。何事においても自分の信念を持ち、それをもとに考え、行動する。それが現代を生きる我々に求められることかもしれません。

一覧へ