設計手法

設計手法

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敷地を読む

現地を確認します。
あたり前ですが現地に行かなければわからないことがあります。今ではグーグルで大体の状況を把握することは出来ますが、昔の画像だったりすることもありますし、周辺環境を含め全体がつかめません。

敷地に立って何がみえる?
陽ざしはどのようにはいる?
北風の影響はないか?
道路との高低差は?
駐車スペースは?
上下水道の位置は?…。
道路のアスファルト舗装にひび割れがないか?
隣の塀にはひび割れがないか?

道路と塀のひび割れがつながっていた時もありました。このような時には、地盤に問題があると思っていた方がいいでしょう。

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プランは手で練る

敷地を見ながらプランをつくりますが、考えや情報をまとめる作業がプランになります。
現地から、いろいろなことを教えてもらいます。

視線が抜けるところ、開放的なところはどこなのか?
敷地の環境が一番イイところとワルイところは?

家族が健康で暮らせるには?
家事の負担が少なく、楽しくなるには?
非日常も楽しむことが出来るには?
も、現地を見ながら…イメージします。

現地に行って頭の中でプランを考えますが…
紙面上で手を動かしながらプランをまとめます。
これを「練る」と言い、手を動かすことでプランが整理され記憶されていきます。

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プランは寝かせる

一度まとめたプランはそのままにし、すこし寝かせて時間を取ります。
手で練ったプランは記憶されていますので、寝ている時でもプランをまとめています。ここはこうした方がよい、戻した方がいい…。

時間の決まっていない寝かせる作業も必要で、あとから答えが自然に出て来ます。
ある建築家は「熟成期間」という言い方をしていて、同じやり方に共感しています。

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地域型住宅の設計

地場の工務店・設計事務所は地域に合った家をつくることが求められます。
近くにある材料と職人でつくるのがベストだと思っています。

奇抜なデザインや空間は必要ありません。
全て外材に頼る必要もありません。

私たちがつくらなければいけないのは、地域に合った日本の家をつくることです。居心地のいい家を求め続け、その中で少しでも問題点が見つかれば改良をすることです。常にブラッシュアップすることが地域型住宅に求められることだと思っています。

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まとめ

「設計」をまとめると、情報や条件をどう整理するかがポイントになります。
それには敷地を確認し、きちんと設計することです。
永く飽きの来ない愛される家をつくることが出来れば、長持ちするいい家になります。

手の届かない家や特殊な家ではなく…。
普通の確かな家を提供し、永く住み続けられる、住み継がれる家を
ひかえめで簡素であっても、すこし品と重みのある家を設計し、提供していければと思います。

gb

gb

木の素材を多く取り入れた地域型住宅です。1階居室天井に杉羽目板(上小)、壁は珪藻土、床はナラ材(ユニ)。2階天井はムクボード(杉板集成材)+梁あらわし、壁は珪藻土、床は松材(上小、ユニ)が標準です。大黒柱は桧材(5~6寸、1ム)、建具は手づくり、2階ホール手すりや食器棚も手づくりです。

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un

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シンプルでスッキリとした都会的なイメージの地域型住宅です。内装はホワイトベースで、そこには色を付ける楽しさが生まれます。既製建具の仕上材は耐久性のある素材を標準仕様としています。1階の床材は無垢のナラ材(ユニ)が標準仕様です。桧材を選ぶこともできます。

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