ヒートショックについて

こんにちは、関です。急に17時を過ぎると外が真っ暗に。遅い時間の運転が怖くなる時期がやってきました。12月になると、交通事故が増えます。気を引き締めてハンドルを握っていきたいと思います。

今回は、これからの時期に発生事案が多発するヒートショックについてのお話です。
皆さんはヒートショックという言葉を聞いたことがありますか?最近よく耳にするようになったように感じていますが、ヒートショック対策まで説明するとなると、難しい方もいるかもしれません。ヒートショックとは、寒い場所から暖かい場所に移動すること(暖かい場所から寒い場所への移動の場合もある)で、感じる温度に大きな差が生まれます。それによって、血圧が急激に上がったり下がったりして、心筋梗塞や脳卒中が引き起こされる症状のことです。真冬の風呂場やトイレなどでの発生事例が多いとされていますが、これはどこで起きてもおかしくありません。2020年の統計では、1年でヒートショックでの死亡者は19,000人と言われており、他人事には出来ない問題です。

旭化成 健康と断熱ネオマフォームぐらし(2018年)より

では、ヒートショックを防ぐにはどうすればいいのでしょうか。既存住宅の場合だと、脱衣室にストーブを置いてなるべくお風呂に入った時に体温差が生じないようにすることや、全館暖房で部屋間の気温差を作らないことが良い対策かと思います。ただ、ストーブを置くことで生じる結露の問題などほかの点で家の維持にとってマイナスになる可能性があることがあります。何とも難しい話ですが…。また電気代が上がっているので、全館暖房にすると電気代が心配という方も多いかもしれません。そうした面から考えても、やはり家を建てる段階で、対策を講じる必要性があります。家を建てる段階でヒートショックを防げるの?と思う方もいるかもしれませんが、家の保温性をあげて一度温まったら冷えづらい家にすればヒートショックの対策となります。水筒を想像していただくとわかりやすいかもしれません。保温性の高い水筒に熱いお茶を入れて、どこかへ持ち出すとします。数時間して、お茶を飲もうと蓋を開けると、湯気がたつほど温かいと思います。それは家も同じです。
家の保温性=断熱性をあげると、暖房で温めた状態を長時間キープできます。それは、夏も同じで、少し高めの温度でも冷房で冷やされると、その温度をキープしてくれます。断熱という言葉を聞くと、冬だけなのでは?と思われがちですが、一年中快適に過ごすことができるのです。気密性や断熱性というワードが最近の家づくりでは良く出てきます。難しい言葉も多くあり、家づくりに対するモチベーションが下がってしまうこともあるかもしれません。性能、仕様、構造…と家を一棟建てるのにこんなにも沢山のことを考え、決めなくてはならないのか!と疲れている方も少なくないと思います。ただ、意外とシンプルに考えると、なんだそんなことかとハッとさせられることも少なくありません。頭でっかちになったら、一回休憩をして、単純に考えられないかを検討してみると、案外スッと入ってくるかもしれません。

今回は、ヒートショックの観点から、断熱性の重要性を一部ご紹介しました。ただし、これはまだ序章に過ぎないので、断熱性のみならず気密や構造についても簡単にご紹介できるように、私自身も勉強を頑張ります!

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