太陽光発電について
先月の我が家の電気代は5万円を超えました。
オール電化住宅で、電気料金プランは深夜利用する料金が安く、昼間は高いプランです。
高齢の母と同居していて、家中暖房、日中でもひざ掛け電気毛布等を利用していますので高額になるのも当然ではありますが…、
一年前の同月と比較して分かるように大幅な電気料金の値上げの影響です。
一昨年前に建てていただいたオーナー様の家の点検時に電気代を伺ったところ、夏場は1.5万円、冬の最高で2.6万円とのことでした。
24時間、365日(近く)エアコンを利用しての料金です。
電気料金が上がる前なので今冬はもう少し上がって3万円ぐらいになっているかもしれません。
G1.5もなかなかやるじゃないの!と思っていますが…
住んでいる方の使い方がイイのです。
それにしても電気代が高い!
聞くところによると、8万円越えもあるそうで…
「もう家賃並み」や「住宅ローンがもう一つ」と言われています。
そんなこともあり…
最近、新築の打ち合わせでは「太陽光発電」を求める方が多くなってきました。
予算の優先順位が上がってきたのです。
でも、太陽光発電の次の基準がなかなか分かりづらく…簡単にまとめてみました。
1. 発電能力は、どれぐらいあればいいのか?
2. それは、いくらになるのか?
3. どれぐらいで元がとれるのか?
4. 寿命は何年?
5. 蓄電池は必要?
6. 太陽光パネルの種類は…
1. 発電能力は、どれぐらいあればいいのか?
ZEH(ゼロエネルギー住宅)をおすすめします。
そうするには5~6kWの太陽光発電が必要です。
家の大きさにもよりますが30~35坪の家の切妻屋根に載せるとすると、南側の屋根が北側より大きくなるぐらいの量です。
理想はLCCM住宅(建設時、運用時、廃棄時において出来るだけ省CO2に取り組み、太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出により、住宅建設時のCO2排出量も含めライフサイクルを通じてCO2の収支をマイナスにする住宅)で、ZEHの2倍の発電能力が必要です。屋根全部を利用するようになりますので形状は片流れになります。建物の高さ制限がある所では北側の離れを確保しなければいけません。
ZEHの規定でUA値0.6(以下)というものがありますが、個人的には最低0.4を推奨していて、かつ気密も確保されていないといけません。
2. それは、いくらになるのか?
安いメーカーもあれば、高いメーカーもあり、各メーカーによって価格は変わりますが…
ざっくり、150~200万円(パネル+パワコン+取付工事費)と覚えておきましょう。
訪問販売にて、4kW・パワコン含・工事費込みで600万円!今なら300万円!は…全然お得ではありません。高い買い物になりますので注意が必要です。
3. どれぐらいで元がとれるのか?
5~6kWの太陽光発電であれば約9~10年で回収できます。
最初の10年はFITを利用して売電し、その後は余剰買い取り制度を利用して売電できます。売電価格は下がっていきますが電気代が上がっているため導入コストが150~200万円、パネルの使用期間を30年とした場合9~10年(前後)で投資資金を回収できます。残りの20年間はパワコン交換やメンテナンスだけで、30年後は+170万円になる試算が出ています。
電気代から考えるとZEH住宅で月平均2万円で計算とすると…24万円/年額になります。
10年で240万円です。
そうすると初期投資した200万円は、9年ぐらいで元が取れるのです。
4. 寿命は何年なのか?
最近では多くの太陽光パネルメーカーが出力保証期間を25年、最長40年で設定していることを考えると30年程度、と考えていいと思っています。
発電効率は毎年0.5%程度下がり、25~30年後には当初のおよそ8割となりますが、電気代のUPが予想されるので経済的メリットはあります。
パワコンの寿命は15年前後です。パネルを30年利用すると最低1回は交換しなければいけません。目安として25~30万円程度で保証もあり、その期間中、何か問題があれば当然交換ができます。
5. 蓄電池は必要?
蓄電池は高いです。75~90万円(4kW)。
太陽光発電の導入コスト150~200万円に蓄電池を加えると、回収に25年かかる試算が出ています。耐用年数を考えると経済メリットは…少ないです。
経済産業省は蓄電池の目標価格を2030年で7万円/ kWhを目指しているそうです。これから安くなると思われますので、経済性を考えるなら10年間のFIT終了後に蓄電池を導入するのがいいと思います。
6. 太陽光パネルの種類は…
太陽光パネルのほとんどはシリコン系で、その中でも「多結晶」と「単結晶」の2種類があります。単結晶は多結晶よりも純度が高く、シリコンの原子が正しく並んで出来ているため、多結晶に比べて2~3%変換効率が高いのが特徴です。
また、低日照時間帯においても多結晶よりも優れており、耐久性も高く、現在では単結晶タイプが主流になっているようです。
以上、簡単ですかまとめてみました。参考になれば幸いです。