2050年の家づくり2 なぜG2にしなくては…と言われているのか?
全館連続暖房することでエネルギーは使いますが、家の中の温度ムラがなくなり、家中どこにいても快適で、ヒートショックのリスク軽減につながります。
G1と省エネ基準と比較した場合、約40%のエネルギーを削減できますが、全館連続暖房とした場合は約50%増加してしまいます。
G2と省エネ基準と比較した場合、約55%のエネルギーを削減し、全館連続暖房とした場合は同等になり、ゆえにG2にしないといけない…。
ゆえにG2以下の断熱性能の家で全館連続暖房すると使用エネルギーが増えてしまい、脱炭素に貢献できない、光熱費が上がるということです。
2050年を見据えればG2が最低レベルと思っていた方がいいと思いますが、4地域は内・外断熱、トリプルガラスは必須になり、お金はかかってしまいます…。
土地や木材・各資材の価格が上昇しています。土地からお求めの方は、大変な負担になるので必ずG2ありきもどうかと思います…。
それではどうするか?
おすすめは、自分の家の燃費性能を確認することです。
その燃費性能に納得できれば、G2にこだわらなくてもいいと思います。
建築物の断熱性能や設備の効率性を評価し、建築物が年間を通して快適な室内温度を保ち、給湯や照明を使用するために必要なエネルギー量等kWh/㎡・年で表示し、評価する指標をエネルギーパスと言います。
エネルギーパスの計算をすると、UA値:0.40(前後)の家では…
無暖房室温:冬期(12月~3月)に暖房をつけなかった場合(暖房設備のない浴室やトイレなど)の室内の期間平均温度は8.0℃(前後)になります。
間欠暖房室温:冬期(12月~3月)にスケジュールに応じて暖房設備を利用した場合の室内平均温度は14.0℃(前後)です。
(暖房温度を20℃と設定していますので、この設定温度と各室温の温度差が出来るだけ小さくなるのが望ましいのです。先程のHEAT20で出している表とイコールではありませんが全体の考え方としては同じです)
廊下で部屋がつながっている「ぶどうのような家」ではなく、部屋同士がつながっている「りんごのような家」であれば間欠暖房室温を参考にしていいと思います。
弊社の標準仕様としているUA値:0.40はここからきています。
このレベルであれば…価格は極端に上がりません。
でも、予算にすこし余裕があるのであれば…G2をおすすめします。
G1のUA値:0.46では、こころもとない…。
「標準仕様は0.45です」というところもあると思いますが…同じレベルです。
同じ間取りでも窓の数、サイズによりすぐ変わります…。
外皮の面積が変われば大きく変わりますので0.03~0.04ぐらいは、余裕を持っていた方がいいでしょう。
でも、UA値を小さく、断熱材を厚くする、このことだけを考えてはいけません。
注意することは、気密をどう確保していくか!です。
つづく