家はトータルコストで考える

ウッドショックやウクライナショックにより、住宅の価格が上がってしまいました。
食料品やいろいろなものが値上がりしましたが、今秋、再値上げするとのこと。

対して給与上昇は、インフレ率のスピードの方が早いことから実質賃金は減少しています。

そんな状況の中、住宅に求められる性能や仕様は、どんどん高くなっています。

HEATのG2、耐震等級3、高気密、高耐久など…。
性能を高めれば高めるほど価格も高くなりますが、こんな状況の中で、家のレベルと価格をどうとらえたらいいのか!

ランニングコストは多くかかるが、イニシャルコスト(工事費)が安い、「超低価格住宅」を選ぶのか?

買いやすいけれど…毎月のローン支払いに光熱費が加わりますので、最終的には高い金額になります。これから光熱費は上昇するかもしれませんし、環境には…、問題外です。

では、ランニングコストがゼロに近くなる「超高性能住宅」を選ぶのか?
G3レベルにし、太陽光発電、蓄電池…ゼロに近づけるのであれば、イニシャルコストはいくらかかってもしょうがないと…考えるのか?

超高性能住宅はみなさんの理想ですが…かなりの価格になってしまいます。
価格が2割UPしている状況で、環境にはいいかもしれませんが…。
すごい金額です。実際、どれだけの方がつくれるのでしょうか?

イニシャルコスト下げれば、ランニングコストが上がる。
イニシャルコスト上げれば、ランニングコストが下がる。

価格はイニシャルコスト+ランニングコストのトータルコストで判断するべきです。
ですが…どこを基準にとらえたらいいのかわからないのです。

いいままで家を設計し、エネルギー計算してきましたが、個人的には2つのとらえ方があると思っています。
土地+建物をお求めになる方と建物だけをお求めになる方を、分けて判断されたらいいと思います。

土地+建物をお求めになる方は総費用が多くかかりますので、G1.5(UA値0.40)以上のレベルで考えてください。予算があれば太陽光発電を!、光熱費を安くすることができます。

土地と建物のローンは値上がりもあり大変な金額なりますので、太陽光発電までは…という方はリースをおすすめします。月々のリース代はかかりますが発電した電気は自家消費、余った電気は売電収入になります。ある程度、電気の使用量が多い家庭でないと経済メリットがないと言われていますが電気代が上がっている状況なので要検討です。

土地があって家を新築する方は、G2.5(UA値0.30)レベルをおすすめします。
※ HEAT20には、G1.5やG2.5という水準はありません。

超高性能(G3以上)な住宅をつくって、ランニングコストをゼロに近づける方法もありますが…。

G3はいいのですが、イニシャルコストがかかりすぎるのでG2.5をおすすめします。

個人的な意見ですがイニシャルコスト+ランニングコストのトータルコストで考えていただければと思います。

8/5㈯・6㈰に完成見学会があります。
土地+建物なので、G1.5(UA値0.40)+太陽光発電、長期優良住宅、耐震等級3、総2階建ての家です。

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